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サックスのネックコルクについて 記録_5

Lastmod: 2021-08-10
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サックスのネックコルク

サックスのネックコルク 画像1

ネックコルクは消耗品になります。

メーカーによって、マウスピースの差し込み口は直径(口径)が異なります。

例えば、メインで使用されるセルマーのサックスマウスピース(S80やS90など)だと、ネックコルクは薄めに調節します。(ヤマハ製と比べて)

ヤマハのサックスマウスピース(4Cなど)は、ネックコルクが厚めになります。(セルマー製と比べて)

  • セルマーマウスピース = ネックコルク薄め
  • ヤマハマウスピース = ネックコルク厚め

マウスピース変更時の注意点

良くある場面では、ヤマハのサックスを新品購入された場合、付属品のマウスピース(4C)を使わずに、別途購入のセルマーマウスピースを使用する時は「差し込みができない」です。(ネックコルクとのミスマッチでネックコルク調整が必須)

ヤマハマウスピース(メイン)から、セルマーマウスピースに変更する場合は、ネックコルクを削って調整します。

逆に、セルマーマウスピース(メイン)に合っているネックコルクを、ヤマハマウスピースへ変更する場合は、ゆるくなったり隙間ができるので、ネックコルク交換が必須です。(薄いネックコルクを厚くすることができないため)

メタルマウスピースほか、その他のブランド・メーカーごとに口径は異なるので、ユルい・キツい・入らない・すぐ抜けるなどの症状が出ます。(ベストマッチのような例外もあります)

マウスピースは個人の所持・所有が基本ですので、マウスピースとネックコルクの関係性を知らない・気付かなかった場合に、吹奏楽部や楽団で起きやすいサックスネックとマウスピースでミスマッチの事例です。

ネックコルク交換と調整のまとめ

マウスピースが抜けなくなったり、ネックコルクの破壊や損傷を未然に防ぐためにも、理解が必要になります。

  • ユルい・抜けやすい = ネックコルク交換
  • キツい・入らない = ネックコルクを削って調整

料金の目安:ネックコルク交換は2000円から3000円前後、ネックコルク調整は無料から1000円ほど。(※2021年8月現在)

ネックコルクの劣化も含めて、何か違和感がある場合は、無理をせずに最寄りの楽器店やリペアマンに相談されることが解決への近道です。